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ピーターとおおかみ

文:松本雅隆
絵:すぎはらけいたろう
音楽:ロバの音楽座
ナレーション・歌:松本野々歩

発行:ロバハウス(ガランピレーベル)
A5版、36P、上製本
定価:3,000円(+税)

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「ピーターとおおかみ」(1936年)は、
プロコフィエフが子ども達のために、
オーケストラの楽器を紹介する為に作曲した
音楽作品です。
原作は勇敢なピーター少年が
狼を生け捕りにするまでを描いたおとぎ話です。

小学生の頃、僕は音楽室で聴いた
「ピーターと狼」が気に入って、
学校から帰る道すがら、
ピーターの曲を口笛で吹きながら
歩いていたような記憶が残っています。
今でもピーターのテーマを聴くと、
少年時代の冒険心が動くのです。

今回のCD付き音楽絵本は、
どこにもない手法(音楽)と
解釈(文)で仕上げています。

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オーケストラの楽器ではなく、
中世・ルネサンス時代の古楽器で演奏。

古楽器は音域が狭く、
原曲にある半音階は特に苦手。
プロコフィエフの音楽を
正確に再現することは不可能。

しかし苦手を上手く利用し、
また新たな音のコラージュを加えることにより、
少年ピーターの森が、
より素朴で豊かなものとなった。

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「耳をすます」をテーマに
物語や音楽を再構築。

プロコフィエフが書いた
オリジナル台本の最後の一行
「耳をすましてみて下さい。
アヒルが狼のお腹の中で
鳴いているのが聞こえるでしょう…」

このセリフと共に音楽は終わる。
音楽家である彼が子ども達に一番伝えたかったこと、
それは「耳をすます」だったのかもしれない。

この新しい解釈で、
すぎはらけいたろうの絵と
ロバの音楽座の音楽と
松本雅隆の文とが響き合った。

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自然との共生を示唆し、
原曲にはないエンディング曲
「かぜはうたう」を収録。

この作品は、原作の
「悪い狼を生け捕りにする」ことに対して
「狼も人間も同じ生き物」というスタンス。

自然との共生を示唆し、
絵本では動物たちと人間が楽しく
お祭をしているページで終わる。

そしてCDでは、エンディング曲
「かぜはうたう」が収録されている。
子どもも大人も自然の音楽に耳をすまし、
ピーターと一緒に口笛を吹きながら、
すぎはらけいたろうの描く
不思議な森の住人さがしを
楽しんで欲しいなと思います。

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[ピーター]
Whistle口笛

世界最古の笛。

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[おおかみ]
Serpentセルパン

フランス語で蛇の意味。
木製の低音金管楽器。

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[ことり]
Recorderリコーダー

英語で「鳥のさえずり」という意味。
古代からあり、バロック時代に
今の小学生が吹いている。

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[あひる]
Crumhornクルムホルン

英語で「曲がった笛」という意味。
ルネサンスのリード楽器。

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[ねこ]
Chalumeauシャリモ

クラリネットの前身。
ルネサンス、バロック時代に
吹かれていた木管楽器。

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[おじいさん]
Rackettラケット

ファゴットの前身。
ルネサンス時代のリード楽器。

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Bagpipeバグパイプ

ヤギや牛などの皮の袋(bag)に
笛(pipe)がついたリード楽器。

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Hurdygurdyハーディガーディ

鍵盤付のヴァイオリンのような楽器。
クランクを回し木製の円盤が
弦を鳴らす弦楽器。

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Portativeポルタティーフ
Organ オルガン

中世の小型パイプオルガン。
ふいごで笛を鳴らす鍵盤楽器。

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Viola daヴィオラ ダ
gamba ガンバ

ルネサンス、バロック期に
よく弾かれていた撥弦楽器。

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Drum太鼓&鳴り物

中世ドラム、アンティックベル
タンバリンほか

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Psalteriumプサルテリウム

中世の箱琴。
指や鳥の羽で演奏する撥弦楽器。

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Luteリュート

ギターの前身。
ルネサンス、バロック期に
よく弾かれていた撥弦楽器。

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Sazサズ

トルコを中心にその周辺国で
弾かれている撥弦楽器。

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Santurサントゥール

イランの伝統楽器。
2本のバチで弦を叩いて
演奏する打弦楽器。

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ロバの音楽座が
中世の古楽器を使って演奏するので、
絵もできる限り中世の雰囲気が出るように
心がけました。

中世の時代を描いた代表的な画家
ブリューゲルの絵を自分なりに解釈し、
色や構図などに取り入れました。
また、素材が可能な限り
中世の世界感に合うように、
メインのキャラクター達の服は
自分で色を染めた布でコラージュし、
紙と布で立体感のある
新しい質感のコラージュが完成しました。

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もう一つこだわった部分は、
物語の本筋とは関係ないキャラクターたちに、
へんてこな生き物をたくさん登場させことです。
現代人は誰も見たことがない中世には、
もしかしたら、こんなへんてこな
住人がいたかもしれないと思いを馳せ、
コラージュのおもしろさを活かしながら、
どこにもない世界を描きました。

絵は一枚一枚、紙や布、
様々な素材を切って貼って制作しています。
コラージュの立体感を印刷で再現するため、
原画を撮影しました。
思わず触ってみたくなるような
ぼこぼことした質感が印刷でも表現できました。

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音楽と絵と言葉の詰まったこの作品が、
子どもにも大人にも、
楽しんでもらえることを期待しています。

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松本雅隆がりゅう

ロバの音楽座、カテリーナ古楽合奏団を主宰。
音楽はもとより、作・演出・美術を担当。

第3回キッズデザイン賞・創造教育デザイン部門で
金賞など数々の受賞歴がある。
Eテレ「おかあさんといっしょ」などの音楽を担当。

1980年より子ども達に向けて、
音楽の原点を体験する森の創造学校
「ロバの学校」を主宰。
長年に渡り世界を旅し古楽器の研究を続けている。
また数々の空想楽器を考案、製作している。

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すぎはらけいたろう
www.keitarosugihara.com

絵とデザインの仕事を中心に、
近年は空間デザインのアートディレクションなど、
幅広い仕事をてがける。

様々な素材を組み合わせた作品は、
ガラクタを集めたオーケストラのように、
にぎやかで楽しいハーモニーを奏でる。

2018年キッズデザイン賞受賞。
2009年ボローニャ国際絵本原画展入選。

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松本野々歩
www.chirindron.com

ロバハウスで音楽と古楽器に囲まれて育つ。

田中馨と共に、
世界のわらべうたを歌いあそぶユニット
「チリンとドロン」や、
子どもと大人と一緒になってあそびを考える
「ロバート・バーロー」として活動中。
アコースティックバンド「ショピン」の
ボーカルもつとめる。

CM歌唱など、幅広い音楽活動の他、
生まれ育ったロバハウスでイベント企画や、
結婚式のプロデュースなどもしている。

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ロバの音楽座
www.roba-house.com

1973年松本雅隆により
中世・ルネサンス音楽を演奏する
「カテリーナ古楽合奏団」を結成。
82年子どもたちに音楽の夢を運ぶべく
「ロバの音楽座」を結成。
ロバの音楽座は古楽器や空想楽器などにより、
ファンタジックな音と遊びの世界を繰り広げている。

88年「愉快なコンサート」が
厚生省中央児童福祉審議会の
特別推薦文化財作品に選ばれる。
98年「ジグの空想音楽会」が
東京都優秀児童演劇選定優秀賞受賞。
2004年よりNHKEテレ
「おかあさんといっしょ」などの音楽を担当。
06年ジブリ作品「ゲド戦記」の音楽に参加。

09年第3回キッズデザイン賞・
創造教育デザイン部門において
金賞〈経済産業大臣賞〉を受賞。
11年「らくがきブビビのコンサート」、
16年「森のオト」が
特別推薦文化財作品に選ばれる。

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